ズボラ夫の男性育休 123×222日

1.23生まれの娘と始める男性育休222日の軌跡。京大出たのに専門卒の嫁の尻の下。俺のスゴさはブログで出すぜ!男性育児、男性育休、家族の資産形成、育休中の勉強法、プログラミングについて書きます。

さびれゆく旅館を見て

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はい。
昨日まで義母と僕たち家族で1泊温泉旅行に行ってまいりました。
※すみません。今回も旅行記ではないです。

僕は温泉が大大大好きなので、これまでも日本各地の温泉を巡ってきました。

が、10年前と比べて最近よく感じることがあります。

温泉マニアの僕が感じた変化3選

宿泊料が昔よりなんか高くね?

昔は税込15,000円くらいの価格帯の旅館が多かったイメージなのですが、最近は税抜17,000円みたいなところが多い気がします。

1万円ちょっとの安いところもありますが、そういうところにいくとかなり残念な気持ちになることも増えてきました。
昔はそういうところでも口コミの良いところは値段なりの満足が味わえたものなのですが・・

自分の満足度レベルが引き上がっている可能性もありますが、それを差し引いても高いと思う。

食事でお腹いっぱいにならない?

これ近年すごく感じます。

昔はお腹パンパンはち切れそう!みたいなことのほうが多かったのですが、最近はなんだか寝る前くらいにお腹が空いてくることが多いです。

食べているときも、

あれ?もう米持ってきた?

みたいになるし、昔は2時間くらい食ってた気がするのに最近1時間ちょっとで終了みたいなのが多いような。

胃袋容量に関しては確実に減ってきているはずなのですが、お腹はすく一方。
気のせいではあるまい。

潰れて廃墟化した巨大旅館が目につく

有名な温泉地でも廃墟化した旅館がすごく目につくようになりました。
特に今年のコロナショックでは強制的に閉めさせられていましたからそこで休業したまま戻って来られないというところも目につきます。
(5月いっぱい休業と書いたまままだ閉まっているとか)

近年だと栃木の鬼怒川温泉の廃墟群が有名ですよね。
ドローン撮影動画はびっくりしました。


【廃墟】栃木県 鬼怒川温泉廃墟群【4K ドローン】

また調べてみた

はい。
なんでもかんでも気になったら調べるタチです。

今回は巨大温泉旅館について調べました。
※ちなみにプチ自慢ですがひと通り予想してから調べたらだいたい当たってました。

まず巨大温泉旅館がいつ建てられたか?と聞かれたら大体の人が正解できるでしょう。

それは高度経済成長期からバブル期です。

どう考えても身の丈に合わない図体の建屋に、しわがれた声のシニアの仲居さんがいるというのが最近の巨大旅館のイメージ。

で、ロビーにはよくわからない大理石の鳥や龍がいて水を吐いているという。
なんやねん、その壺は!みたいなね。

感想は

「バブリーだなぁ」

に決まっています。

で、当時は何をあてにして作ったかと思いますか?

答えは会社などの団体旅行です。
『笑うせぇるすまん』に出てくる『慰安旅行』とか言う名のコンパニオン呼んでどんちゃん騒ぎするやつ。

あれたぶん接待にも使いまくってたんでしょうね。

そんなこんなでデカイ宴会場にデカイ大浴場が必要だったわけですね。
今でもよくわからない『クラブ世紀』みたいな名前のナイトクラブが開かずの間みたいになっている旅館は多いです。

たぶんキミの世紀は20で止まってる。

しかしそれだけではありません。
もう一つの目的に思い至って初めて正解です。

それは不動産投機です。

当時日本は土地神話があって「買った土地は必ず騰がる」みたいなのがありましたので、そういう財テクとしての側面があったんです。

しかも温泉地をみんなで開発したら、温泉地自体の価値が高まってますます土地の価値が上がっていく、みたいな頭ハッピー状態があったんでしょうね。

実はこういうの今でもあります。
いろんな国の中央銀行(日銀)が金を刷ったり金利を引き下げるのが最近のトレンドですから、会社には金が溢れているらしいです。
そんなんで財テクするか、ということで今は株価だけが上がっていると。

きっと当時も世の中に金が余っていたってことなんでしょう。

いや〜一度は体験してみたかった。

バブル崩壊の負債がいまなお続く

それがバブル崩壊したわけです。

まず一気に会社の交際費が削られて団体旅行がなくなりました。
土地の価値もみるみる下落して残るのは多額の負債のみ。

経営破綻する旅館も多かったみたいです。

そこから「大江戸温泉物語」みたいに破綻したところをリノベーションして低価格、大量供給路線に転じたところが一応成功したりしてます。

典型的なデフレ下での成功例という形で、日本の低成長ぷりを裏付けるようなものですが・・

また、生き残っているところでは中国人観光客に舵を切っているところも多いですよね。
北海道の有名な温泉旅館に行ったら朝食はバイキング形式で中国人が大声で騒いでいたのは少し驚きました。

中国路線でないところはほとんどの需要は個人客になっているので、大広間から客室露天風呂みたいな方面にシフトしているところが多いですね。

まぁ旧態依然としたところはほそぼそとスレスレ(というか実態はたぶんアウト)のコンパニオン呼んでどんちゃんしているところもあるみたいですが・・・

感想は「やっぱりか」という以外ないです。

正直僕からしたら

エコノミークラスだけで運営している飛行機

みたいな状態に見えます。

飛行機だってファースト、ビジネスのお客様のおかげでエコノミークラスの人は乗せてもらってる、と言われている世界。

それがエコノミークラスだけで運営するとなるとかなり厳しい。

そして飛行機との共通点という意味では「設備投資がバク高い」という点。
つまり最初の投資を回収できていないから辞められない。

そして図体がデカイから修繕費や税金も高い。

たぶん『旅館デザイナー』みたいなやつにカモられてるんだろうな、みたいな見えるところだけやけに近代化しているけど後ろから建物みたらボロボロ、館内はつぎはぎだらけで迷路、みたいな旅館多いんですよね・・

やっぱり今の社会はだいぶオンライン化が進んでるんで、建物コストと人件費に金かかるのって正直キツイですよね。

コンビニとか塾とか。

旅館は建物もクソ高いし、なんだかんだ24時間営業で人張らなきゃいけないし、大量受注少ないしで結構詰んでる。

しかも大体へんぴなところにあるから人も集まらずに労働環境が劣悪になるという悪循環なんでしょう。

最近は朝のチェックアウトのときでもフロントの体制の貧弱さにビビることもあります。
もちろん文句は言いませんが・・

正直今回のコロナショックで、国内需要とインバウンド需要がどっちも死んでるのがマジでキツイ。
今日からGOTOキャンペーン始まりますけどどれだけ寄与するのか。

ホテルとか安い旅館には恩恵が巡らずに二極化しそうな気もしますが、全滅よりもマシなのか・・

以上よもやま話でした。

参考にした記事

www.huffingtonpost.jp

www.fnn.jp