旅行半額補助券ってシニア対象にする必要あった?
新型コロナウィルスによる景気下支えのための旅行半額補助(GOTOキャンペーン)についてです。
最近平日に近くのイオンに買い物に行きました。
大きめのイオンだとよく旅行代理店の窓口あるじゃないですか。
JTBとかそういうやつ。
その窓口を通りがかったので見てみたら、いつ見てもガラガラだったその店が(失礼)、40人待ちとかになっていて、4つくらいしかないカウンターが全埋まりしていたのに加えて店頭のほうにも待っている人でごった返していたんですよ。
しかも平日の昼間なもんだからまぁご年配の方がたくさんいらっしゃるわけです。
それをみて僕は果たしてこの旅行半額補助の対象にシニアの人を入れる必要があったのだろうか?と思いました。
いや、絶対に必要ないです。
理由としてはいくつかありますが、まず一番の理由は、新型コロナウィルスで亡くなっている方の大半がシニア層(下図参照)だということです。
もちろん旅行先では三密回避の対策が十分講じられていることになっているとは思いますが、旅行の前には申し込みが必要です。
若い人ならWEBで申し込みしちゃうところかと思いますが、シニアの人の多くは窓口に出向かれることかと思います。
それに加えて私の県ではまだWEB申込みに対応しておらず、誰しも窓口に行かないといけないわけです。
(だからこそ冒頭の混雑になっていた)
そして、そもそもシニア世代が一番お金持ってますよね?
今回の旅行半額補助はお金を持っている人ほど恩恵が少ないです。
これは消費税の議論と同じ理屈で説明できるのですが、消費税とは平等税ではありません。
なぜかというと生活必需品というのは金持ちも貧乏人も等しく必要だからです。
どういうことかというと、仮に生活必需品が毎月10万円だったとすると、金持ちも貧乏人も等しく1万円の消費税を払う必要があります。
しかし金持ちと貧乏人とでは所得が違うわけですから、所得に占める消費税の割合は貧乏人のほうが高いわけです。
つまり、消費税率としては見た目は同じでも税負担としては貧乏人のほうが重いわけです。
※したがってお金のない人ほど消費増税には反対しなくてはいけないですよ。
これと同じ考え方で今回の旅行半額補助も一律同額支援となっているわけですから、お金を持っている人のほうが相対的に恩恵が少ないと言えるわけです。
つまりお金を持っているシニア層には若者に比べて恩恵が少ないのです。
というわけで次の3つの理由から僕はシニアを対象にする必要がなかったのではないかと思うわけです。
- シニア層の重症化・致死率がダントツ高い
- 対面での申込みをする人が多い
- 若者に比べるとお金に困っていない
もしかしたら不平等だという意見もあるかもしれないです。
が、先に消費税で説明した通り旅行半額補助自体が既に不平等です。
そこを譲るとしても、既に大学生だけを対象にした支援があったりします。
そこを譲るとしても、生命に替えられないという点でも合理性はあると思います。
仮に100歩、いや10000歩譲って不平等を解消するとしてもシニア層に対しては何も旅行券でなくて現金給付だっていいわけです。
同じ金額規模で配ってしまえば予算上は同じことですし、今回の施策自体が消費者というより事業者に向いているのなら申し訳ないけどシニア層の予算は削って若年層に振り替えてもいいと思います。
そこはあくまで優先順位の話です。
政府として必要なのはコロナによる死者だけを最小化すること、ではなくコロナと経済で死ぬ人の総数を最小化することだと思います。
その点では明確にコロナリスクが高く、経済的恩恵も少ないシニア層に旅行半額補助をするのは間違っていると考えます。
これから夏に向けて僕の主張が誤っていることを願いたいと思います。