ズボラ夫の男性育休 123×222日

1.23生まれの娘と始める男性育休222日の軌跡。京大出たのに専門卒の嫁の尻の下。俺のスゴさはブログで出すぜ!男性育児、男性育休、家族の資産形成、育休中の勉強法、プログラミングについて書きます。

ポテンヒット投資案件の5パターン

f:id:datsutokio:20200417221525j:plain

今日は【お金の知識を晒すシリーズ】

今回はポテンヒット投資案件について説明します。
この記事は割と懇親の一作です。
たぶんこういう切り口で分析したのはあまりいないんじゃないでしょうか。

ポテンヒット投資案件とは完全に僕が作った造語であり、その5パターンについても僕が完全にオリジナルです。多くの人に気づきがある内容だと思いますのでぜひ最後まで読んでみてください。

ポテンヒット投資とは

さてポテンヒット投資案件。
その意味するところは一瞬の間存在するローリスクハイリターンの投資のことを指します。

以前からローリスクハイリターンは長期的には存在しないと書いてきました。
しかしどの投資案件も産まれた瞬間からローリスクハイリターンというわけでもないのです。

市場で揉まれるうちに買う側も売る側もそれぞれ最適な行動が取れるようになり、やがてはリスクとリターンが釣り合うように市場は作用(市場効率化仮説)しますが、ホームランが打者の元を離れてスタンドに到達するまでの滞空時間のようなボーナスタイムが存在することがあります。

カンタンにいうと、投資の世界というのは売り手と買い手がじゃんけんしているようなものです。
そのときに最終的には一緒に手を出す世界になりますが、出だしのころはときどき相手がグーを出して固まっているような状態になることがあるんですね。

これを見極めること、逃さないことが投資では重要です。
というか歴史的にも投資の勝者というのはこういう案件でひと山当てているケースが多いです。
後半そのあたりも具体例書いてますのでお楽しみに。

ポテンヒット案件の5パターン

まずポテンヒット投資案件が存在するのは次の5つのパターンに分けることができます。

  1. サービス黎明期
  2. システムのタイムラグ
  3. 熾烈な競争による過剰還元
  4. サービス自体の欠陥
  5. 人間による操作ミス

実際に起きた事例を交えながら順番に説明していきます。

サービス黎明期

こちらはサービス開始当初に販売する側も買う側も十分にこなれていないため、どちらかが最適な行動を取れないことにより発生します。
つまり本来よりも安値で売ってしまう、または高値で買ってしまうというようなことが起きます。

これは時間の経過とともに売り手、買い手ともに知恵がついてきて、ゆくゆくはしかるべき位置に落ち着きますが、逆にいうと落ち着くまでの間にボーナスタイムが存在します。

たとえば中世のスパイス戦争。
この当時ヨーロッパ諸国はアジアから各種のスパイスを格安で仕入れ、大儲けしていました。
これはモノの価値を売り手と買い手がそれぞれ理解することができればなくなる現象ですが、それまでの時間で大儲けする人が存在するのです。

近年で言うとビットコインバブルもこれに近いかも知れませんね。
ビットコインバブルは投機的な人がおしかけてきて大バブルになった印象が強いかもしれませんが、頭の悪い自動取引botが質の悪い取引を仕掛けることで市場が荒れていた印象があります。

こういうことは東証のような巨大マーケットでは起きにくいことでしょう。

また、サービス自体がこなれていないため、システムのタイムラグが起きたり、人間のミスがあったりと残りの5分類の現象を引き起こすこともあります。

残りの4パターンも解説していきます。

システムのタイムラグ

これは売る側、買う側の行動が最適化されていても、システムがそれに追いついていない場合に起きます。

たとえば古くはラスベガスを築いたバグジーの競馬ノミ行為。
競馬の投票結果を伝える電話網にタイムラグがあったため、その結果に先回りして売買することで確実に勝つという行為をして巨万の富を築きました。

当時、すでに彼はコンチネンタル・ワイヤ・サービス社、トランス・アメリカ・ワイヤ社という電信会社を運営し、その電信網を利用して、競馬のノミ行為で多額の利益を上げていました。当時、競馬は地方ごとに様々な競馬場で行われていて、その結果は電信によって他の街に送られていました。ということは、電信会社は他の地域の競馬の結果を誰よりも早く知ることができたわけです。こうして、電信業を利用すれば確実に競馬で稼ぐことができたわけです。

またつい最近のSBI証券の高速取引事件。
こちらもSBI証券の売買注文が処理されるスキマ時間に高速の売り買い注文を入れることにより確実に大儲けしていた組織の存在が明らかになっています。

SBI証券では投資家が注文を行った際に、複数の市場から自動的に最も利益が出る市場を選択して発注を行うシステムを導入している。報道によると、その際にごく短期間だけ発注情報が公になるよう設定(TIF、Time In Force)がされており、HFTを行う投資家はその情報を見て注文に対し先回りして取引を行って利益を得られるようになっていたという。

このラスベガスとSBI証券は全く性質が同じで、システム制約のせいで起きるタイムラグの間に結果を覗いて必勝の売買をするという行為です。

有名なデイトレーダーもこういう隙を狙って勝っている印象があります。

熾烈な競争による過剰還元

これは売り手側が損と知りながら、競合他社とのシェア争いが熾烈で過剰にユーザ還元を実施しているケースです。

少し投資とは違いますが、古くは携帯電話のキャッシュバック合戦、最近ではpaypayなどキャッシュレスの還元競争などです。

あとこれにかなり性質が近いものとしてふるさと納税があります。
ふるさと納税も他の自治体に負けじとどんどんと還元率が高騰していた時期があります。
泉佐野市みたいなところですね。

これらは一般には投資とは言いませんが、同じお金を払うのに確実にリターンが違うわけですから投資的な目利きをすることで得をすることができる例です。

また、この分類の性質として行政介入で是正されがちという傾向があります。

ふるさと納税も一気にシメられましたよね。
だからそのうちキャッシュレスも規制入るんじゃないですか。
まぁこれは経済産業省肝いりだから大丈夫か。

サービス自体の欠陥

これは上に挙げたふるさと納税も当てはまりますね。
そもそもふるさと納税自体は"自分の好きな市町村にお金を払いたい"という"気持ち"を叶えるもので、返礼品はあくまで”おまけ”だったわけでですが、完全に順序が入れ替わってしまって"返礼品"が主役になっています(笑)

自治体も納税してほしさに高額の返礼品を設定するようになり、納税者も"どうせ同じ金額納税するなら得な方で"と考えて、行ったことも聞いたことすらないような市町村に納税するわけです。

これは完全に制度的な欠陥ですよ。
なんか高額の返礼品を設定する自治体が怒られてましたが、大元の制度自体の欠陥です。
自治体が悪いと思う役人程度が考える仕組みだからこんなことになるわけですが。

いずれにせよ是正されるまでにボーナスタイムが存在するわけですが、これは比較的長くボーナスタイムがありましたね。
読者の方にもボーナスタイムを享受されている方多いのではないでしょうか。

人間による操作ミス

これはやはり2005年に起きたジェイコム株大量誤発注事件を語らずしていられませんね。

2005年(平成17年)12月8日午前9時27分56秒、この日東証マザーズ市場に新規上場された総合人材サービス会社ジェイコム(当時。証券コード:2462)の株式(発行済み株式数14,500株)において、みずほ証券の男性担当者が「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と誤ってコンピュータに入力した。

この際、コンピューターの画面に、注文内容が異常であるとする警告が表示されたが、担当者はこれを無視して注文を執行した。「警告はたまに表示されるため、つい無視してしまった」(みずほ証券)という。 この注文が出る直前までは、90万円前後に寄り付く気配の特買いで推移していたが、大量の売り注文を受けて初値67.2万円がついた。その後、通常ではありえない大量の売り注文により株価は急落し、9時30分にはストップ安57.2万円に張りついた[1]

本来であれば存在しない未曾有の大バーゲンセールが人間の誤発注により世に出ました。
なんていったって61万円のものを1円で61万個売るといったわけですから市場は大騒ぎ。

これが起きてからわずかの時間でこれを察知、売買して大稼ぎしたデイトレーダーがいました。
BNFとかcisとかですね。
彼らはこの一瞬で20億円と6億円を稼いでジェイコム男とか呼ばれていましたね。

これも本来の正しい市場であれば起きえないことです。
それが人為的ミスによって崩れ、元に戻るまでの時間差で大儲けした例です。
上のラスベガスのバグジーとも結構似ているでしょう。

まとめ

以上長くなりましたが、ポテンヒット投資案件の5パターンでした。
大事なのはこういう投資のチャンスはちょこちょこ訪れるということです。

これで見ても分かる通り、サービス黎明期にこの5パターンが集中的に現れていることがわかると思います。

なので、僕たちが注意すべきは新しいサービスが始まったとき、とくに沢山の会社が参入してきて競争が加熱している間はそういうスキマは産まれやすいです。

ちなみに最近僕が熱いなと思ってやっているのはLINEワンコイン投資です。
なにげにタダ同然で8000円分のLINEポイントをくれます。
これは熾烈な競争とサービス自体の欠陥によるものだと思います。

またこれは別の記事で解説しようかと思います。
ヒントはこれなのでよろしければ考えてみてくださーい。

当ブログで一番人気のお金の知識を晒すシリーズはコチラにインデックスがあります。
ぜひご覧ください。

www.zuboraikuji.com