24時間育児専念脳
僕が育休を取って一番不思議に思っていることがあります。
それは名付けると『24時間育児専念脳』ということになるでしょう。
今日はそんな話を書いていきます。
さて、最近では働き方とか、スポーツも昔のようなド根性精神ではなく、もっと「自分らしさ、人間らしさ」を尊重する流れになってきてます。
以前は組織、チームのため、自分を犠牲にしても頑張るんだ!という空気がありましたが、最近はだんだんと個人の権利や自由が重視されるように。
『働き方改革』のスローガンなんていうのはまさにその流れでしょう。
しかし育児に関してはそれに比べるといささか遅れている感じがあります。
たとえば午後に有給を取って映画に見に行くことに抵抗がある人はかなり減っていると思いますが、育休中に子どもを預けて映画を見に行くと聞けば「え?」という感覚を持つ人はいまだに多いのではないでしょうか。
仕事を1日8時間したとしても1日の1/3に過ぎません。
仕事はそれに加えて休日があるので実労働時間で言えば生きている時間のうち2割、過労死ラインまで働いても3割程度の時間です。
育休を取るというのはその2〜3割の働いていた時間を休ませてもらうということになるわけですが、なぜか育休を取るとなると10割育児に専念していないといけないかのように思ってしまってはいないでしょうか。
仕事で言えば働いてない時間の使い方にとやかく言われることはありません。
しかし以前NHKのアナウンサーが育休中にセレブパーティーに出席しているのが発覚して「育休中になにをやっているんだ!」という論調でだいぶ叩かれていました。
(※まぁこの件はそれだけが原因ではないですが)
仕事をしている人が業務時間外にセレブパーティーへ行くことはOKで、育休中はダメということはつまり24時間育児をしていないとダメだと言っているにほかなりません。
この発想はまさに『24時間育児脳』と言えるでしょう。
もはや仕事で24時間仕事をやり続けろ、というのはご法度の時代なわけで、今後は育児も考え方を改めていくべきだと思います。
僕は実際にパパママ育休をしてみてふたりで子育てをしていますが、それでもかなりハードだと感じることがあり、ワンオペ育児をやっている人がいかに異常な過負荷状態にあるかゾッとすることがあります。
ただでさえ大怪我相当の出産後にほとんど24時間営業で自分の栄養素を分け与えるという状態が「みんなそうしてきた」という一言で済まされるわけがありません。
仮にこのレベルの過負荷状態を労働者にやらせたら一発アウトだと思います。
働き方改革と同じく、育児についても『自分らしさ、人間らしさ』を尊重していく時代になってきていると思います。
これまでの育児は『滅私』、つまり自分を犠牲にすることが当たり前でした。
しかし海外ではジジババに子どもを預けて遊びに出かけたり、ベビーシッターさんに託児したりというのはかなり一般的なようです。
このように僕はパパもママも『自分も大切にする』あり方を模索していきたいと思います。
具体的にはリフレッシュ、健康づくり、スキルアップという仕事をしている人が仕事以外にやっている当たり前を育児をしている人にとっても当たり前になるということです。
特に長く働いていると緊急性の低い体の不調を放置しがちになったりもします。
僕は育休中にこういう通院は全部終えました。
そしてスキルアップとして英語や政治経済など色々勉強しました。
育休を取るということはやがて復帰するということですが、復帰したときに育児だけに追いやられてボロボロになっているのと、
育児もしながら心身ともに健康になって、さらにこんなスキルまで身につけてきました!
のとではどっちが社会のためになるでしょうか。
僕は断然後者だと思いますし、そうしたほうが今後の男性育休も進んでいくと思います。