取るだけ育休批判があっても僕はゴールキーパーを目指したい
少し前に取るだけ育休批判が沸き起こっていました。
育休を取る男性の3割が育児時間2時間以下だ、ありえん。
死ね、消えろ。
ってやつですね。
育休を取っている僕からすると、立ち位置が難しい議論です。
2時間が多いか少ないかはわかりません。
2時間で具体的に何をしていたかの定量情報がソースからは読み取れなかったからです。
しかしその批判を受け止めつつ、2ヶ月育休を過ごした僕の価値観を書いておきたいと思います。
僕は男性育休はゴールキーパーみたいなものだと思う
みなさんゴールキーパーって90分のうち何分ボールに触っているか知っていますか。
ちょっと考えてみてください。
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答えは1分です。
じゃ、ゴールキーパー以外のプレイヤーがぜいぜい言いながらプレーしている中、1分しかボールに触っていないお前は役立たずだ!ってことになりますか?
ほとんどの人が「そんなわけないやん」て言うと思います。
しかし、僕は今回の取るだけ育休批判を2時間うんぬんだけで批判している人は、ゴールキーパーにも退場願わないといけないと思う。
ゴールキーパーはなぜ1分しかボールに触っていないのに90分間ピッチに立たなくてはいけないか。
それは"いつボールがくるかわからないから"です。
育休を取っている男性の大半が生後1ヶ月以内に取っていることを考えると、ほとんどが新生児の対応です。
新生児は予測のつかない出来事の連続です。
新生児は1日18時間くらい寝ていますが、そのあいだのどこかで何度もミルクを吐いたり、泣き喚いたり、うんち撒き散らしたりします。
いつ来るかは全く予測ができません。
そして赤ちゃんが全く目を覚まさなかったりとか、予想外のこともたくさん起きました。
奥さんもお腹が空きます、睡眠も細切れになります。
そもそも体調が不完全なのに疲労困憊。
でも新生児の期間は赤ちゃんもママ中心です。
母乳をあげるのもママしかできないし、抱っこも僕がやるよりママのほうが断然安心していました。残念ながら。
サッカーで言えば新生児に対峙する奥さんは満身創痍でフォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダーを全部やっている感じです。
だったら僕はゴールキーパーをやろうと思いました。
具体的にいえば、おむつの交換、母乳が出ないときのミルク準備、片付け、食事の準備、洗濯、買い物・・
ママが育児に専念できるよう、ママと赤ちゃんがしっかり信頼関係をまずは築けるよう、ひいては赤ちゃんが安心して過ごせるよう、ママと赤ちゃんを守るのが僕みたいな不器用なパパの役割なんじゃないかな〜と僕は思います。
だから何を守るかをきちんと決めて表明して夫婦で共有できているなら、結果的にボールが飛んでくるのが2時間でもいいんじゃないかと思います。
極端すぎる批判は辞めてほしい
正直恥ずかしながら赤ちゃんの抱っこも、表情から何かを読み取るのも僕より奥さんのほうが断然上手でした。
家事も全然下手だし、まぁ無能の類だったと思います。
でもだからって"育児にフルコミットするか、さもなくば去れ"って極端過ぎませんか。
むしろこういう批判を受けて、「僕フォワードやります!」とか無理してやるほうがよくないまであるんじゃないかとすら思います。
もちろん休みだからって遊び回っているのは論外。
しかし"2時間=悪"っていう風潮からは始めるのは絶対に良くない。
2時間であっても取り組む内容、気持ちにフォーカスして、ボールが飛んできた2時間から始めるのも受け入れる風潮になってほしい。
少なくとも"all or nothing"でいくと心が折れて何もできなくなる男性もいると思うし。
僕も最初はほとんど何もできなかったけど、今は毎日ご飯3食作ってます。
大したものは作れないけど、1食3〜4品40分くらいでできるようになりました。
一人暮らし10年で自炊3回の僕がです。
僕の育休も3ヶ月め。
最近は奥さんのサポート中心から徐々に読み聞かせをしたり、散歩をしたりと赤ちゃんと過ごす時間も増やしてきました。
それでもまだ批判されるレベルかも知れないけれど、時間だけが独り歩きして、これから伸ばしていかなきゃいけない男性育休の芽を摘むことは避けてほしいと強く思いました。