【英語ブックレビュー】英文法の鬼則100
久々にヒットだったので英語本のブックレビューをさせていただきます。
その本はこちら。
テーマは英文法ということで、いつも僕は話す聞く英語を主眼にしていたので少し毛色が違うように感じる方もいるかもしれませんが、この本は話す・聞くにも通じる本でした!
というよりも、英語という言語のルールをスッキリと理解できる本です。
言語というとただのツールのように感じてしまうものですが、実際にはその国の人たち実用的になるように作ってきたものだと言います。
だから僕たちが学校で「例外」として片付けてきたものたちも実は大元の原則をきちんと理解しておくと、例外どころか「ど真ん中ストレートやんけ!」ということがたくさんありました。
また、日本語の原則をそのまま英語に当てはめると気づかないうちにめちゃくちゃな間違いをすることになります。
その言語としての違いをきちんと理解しておくことで話す、聞くにもきちんと活かすことができるのです。
ここはどこ?
最初にこの本は「ここはどこ?」を使って日本語と英語の違いを説明します。
みなさん「ここはどこ?」を英語にしたらどうなるでしょうか?
Where is here?
こうしてしまった人は既に日本語の罠にハマっています。
これだと日本語を英語で表現しただけです。
実は英語では
Where am I ?
になるらしいです。
この違いはなにだと思いますか?
それは話者の視線の違いです。
日本語では”私”から見て文を作ります。
それに対して英語では、私から幽体離脱して”私を上から眺める立場”として話します。
まるで地図の上に”私”という人形を置いて、それを見て話しているかのように。
だから英語ではWhere am I ?になるんだそうです。
お〜なるほど!
ってなりませんか?
実際私目線で話している人と、私を上から見ているつもりで話している人同士で会話したらチグハグしそうですよね。
でもたぶんそんなこと気にせず僕はオンライン英会話では突っ走っていたと思います。
そのヤバさに気づけただけでもう元は取れたようなもんだ!
そんな英語の本質が400ページ分学べる
しかしこの本はなんとあと400ページもある!
いくつか紹介すると、英語は言葉で状態を表すことに長けた言語だということを知りました。
たとえばeatという動詞でもate eaten eatingといったように単語自体が変化します。
日本語では「食べる」という言葉の後ろに別の言葉をくっつけて状態を表しますが、英語では単語自体を変化させるという特徴があります。
ほうほう。
つまり、ateで始めて途中eatingしてeatenで完了するという感じです。
僕たちは現在完了のhaveは、持っているhaveとは別物だと習ったと思います。
しかし、これを理解すると、これはどちらも同じ持っているhaveで説明できると著者は言います。
つまり、eatenという完了した状態を現在も持ち続けているのが現在完了だというわけです。
お〜なるほど。
その他、使役動詞のmakeも作るmakeと本質的には同じ意味ということも説明されます。
このように別物として理解していたものが実は同じものだったんだというのを理解できていくと、かなり本質に近づいていく感じがします。
英語はガツンとした言語
また、僕はこの本を読んで、どの状態を強く言いたいかを元に表現を選択するのが英語なんだなぁということを強く思いました。
そもそも英語というのは伝えたいメッセージにエネルギーをガツンと伝える言語なんです。
たとえば単語のアクセントなんかもそうだし、文全体でも大事な言葉は強くハッキリ発音します。
日本語はどちらかというとフラットに発音して感情が出すぎないようにコントロールする言語、聞き手が忖度する言語です。
これが単一民族島国と多民族国家の違いのような気もしますが、とにかく英語は
話者!話者!話者!
ずっとワシのターン!!
な言語。
日本語は
静静静静静静静
会話の間ですら会話しちゃえる言語です。
このあたりの違いも理解しないと痛い目に遭いそうです。
そのほか、分詞構文や未来形(willとgoing toの違いなど)などの当時引っかかったけど日本語の理解の範囲や丸暗記で逃げ切った人も多いであろう、ある種痛いところを英語という言語の本質を踏まえてバシバシ切っていきます。
本当に目からウロコというのはこういう本を言います。
この本の対象者は実は難しい
ちなみに肝心のこの本の対象者の話を忘れていました。
実はこれが難しくてですね・・
高校生がやるにはちょっとマニアック過ぎるか・・
こんな違いで点数取るわけじゃないし。
かといって話す、聞く自体がおぼつかない人にもマニアック過ぎる・・
ということで、ひと通り英語で意思の疎通はできるけど、学校で習った知識レベルで話してて壁を感じてる人にオススメって感じです!!
本自体はめちゃくちゃおもしろいので後悔はしないと思いますよ〜!!
投資は自己責任で(謎)